こんにちは。光の泉北校校長の松永です。
偶然だと思いますが、先週、2人の生徒から別々に同じ質問を受けました。
「浮世絵と錦絵の違いって何ですか?」
さて、みなさんは浮世絵と錦絵の違いについて説明できるでしょうか?
中2、中3はすでに習っている内容ですから、ちょっと考えてみましょう。
◇浮世絵と錦絵の違い
浮世絵は、江戸時代に制作された絵画の一つです。「浮世」とは「現在の世の中」を意味します。浮世絵にはその当時の流行や、世の中のありさまが描かれ、人々に広く愛されました。
浮世絵の主流は木版画で、初めは黒1色、もしくは2、3色を使うくらいでした。しかし、18世紀後半には多色刷りで華やかなものが作られるようになり、錦絵と呼ばれました。
つまり、錦絵は浮世絵のジャンルの中の一つということです。
錦絵の代表作としては、葛飾北斎の「富嶽三十六景」、歌川広重の「東海道五十三次」、喜多川歌麿の「ポッピンを吹く女」などがあります。いずれも化政文化を代表する絵画です。
◇錦絵と大和絵の違い
もうひとつ、生徒が混同しやすいのが錦絵と大和絵の違いです。
大和絵とは、日本の風物や人物を題材とした絵のことで、平安時代の9世紀後半ごろから描かれるようになりました。
代表作には、「源氏物語絵巻」、「信貴山縁起絵巻」、「鳥獣戯画」などがあります。いずれも国風文化を代表する絵画です。
錦絵は江戸時代、大和絵は平安時代の絵画というように、時代でしっかり分けて覚えるようにしましょう。
公立高校入試では、「文化」についての問題が少なくとも一つは必ず出ます。ちなみに今回取り上げた絵画に関してですが、平成27年に東海道五十三次の作者名を答えさせる問題が出題されていました。
「あるテーマについて、各時代の代表作や出来事をまとめる」という勉強は、入試でも役に立ちます。ぜひ実践してみましょう!
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